思考実験・パラドクス

カテゴリー: 思考実験・パラドクス

【AIは言葉の意味を理解し得るか】チューリングテストと中国語の部屋に見る人工知能の哲学的ゾンビ性。

 AI(いわゆる「人工知能」)が話題に上がることの多い昨今。AIスピーカーに”命令”して(いや、”お願い”して)音楽をかけてもらったり、時にはヒトと簡単な会話をすることが出来たりと、『AI(人工知能)』というものが少しづ…

全文を読む

【マクスウェルの悪魔】情報のエントロピーと熱力学の思考実験パラドクス

 「マクスウェルの悪魔」という単語はなんとも厨二心(※)をくすぐる甘美な言葉である。しかもそれがおとぎ話や神話ではなく現実世界の物理学で使われている言葉だと言うことが程よいスパイスとなって香ばしく脳裏に焼きつく。(※厨二…

全文を読む

【アッシュの同調実験】明らかに間違った答えでも周囲の意見に”同調”してしまうことがある

 あなたは周囲の意見に流されがちな芯のない人間でしょうか。それとも自分の意見は意地でも変えない頑固者でしょうか。  周囲の意見と自分の意見が異なる場合、意見交換を経て折衷案を出すなりどちらが正しいかを議論して自分や他人の…

全文を読む

脳が機械化されたとき「思い出」は誰のものになり「私」は誰になるのか。

 「脳の機械化」と言うととてもSF(サイエンスフィクション)チックですが、その研究は現在進行形で進められています。  脳の全てが機械化することが一般的なものになるにはまだまだ時間はかかるでしょうけど、部分的に脳を機械化す…

全文を読む

【無限の猿定理】無限の猿はシェイクスピアを書くか【生命の誕生】

 西洋文学における古典文学として最高峰ともいえる作品を生み出したシェイクスピア。その代表作には「ハムレット」「リア王」そして「ロミオとジュリエット」など数多くの名著があります。  本を読んではいなくとも、これらの作品につ…

全文を読む



【水槽の脳】現実はシミュレーションなのか?という思考実験

 私たちは”世界”をどのように見て、感じ、理解しているのか。哲学にとっても科学にとってもほとんど永遠の課題とも言える問題です。  それに対する解釈のひとつに「シミュレーション仮説」というものがあります。  「シミュレーシ…

全文を読む

【トロッコ問題】倫理観で命の重さを測ることは許されるのか?自動運転技術とAIの発展で問題が現実的になっている。

 命の重さを測ることはできるでしょうか。以前「魂の重さは21グラム?人の体は死と同時に軽くなるのか。」と言う記事で実際に魂の重さを測ろうとした科学者がいたことを紹介しましたが、今回は今この記事を読んでいるあなたに測っても…

全文を読む

言葉の定義の難しさ「砂山のパラドクス」意味と意味の境界線

 いっぽんで〜もニンジン♪にほんで〜もサンダル♪一粒で〜も砂山?と、記事を書きながら頭なの中で歌ってしまっていたのでついつい書いちゃいました。  「砂山」と聞いてどのくらいの大きさの”砂山”を想像しましたでしょうか?想定…

全文を読む



【世界5分前仮説】あなたの記憶は作られたものかもしれない:原因と結果の認知論

 世界はいつ出来たのでしょう。宇宙の誕生を”物理的な世界”の始まりだとするなら光学的な観測によって138億年前であると推定されています。  世界は自分の内側にあるという概念的な世界もありますが、アルバムの写真や母子手帳や…

全文を読む

【ヘンペルのカラス】帰納法の罠:全てのカラスは黒いのか

 早朝にゴミ袋を漁る真っ黒なカラスたち。真っ黒と言うだけでもなんだか不気味な風貌なのに近くで見ると案外大きくてちょっと怖いですよね。ピンクとか黄色とかだったらもうちょっと可愛らしく見えるかもしれないのに、なんでカラスって…

全文を読む



【哲学的ゾンビ】意識の観測問題と「アンドロイドのクオリア」

 すでに死んだ動物や人間が動き出し、まだ生きている人間を襲う。これは映画やゲームなどのフィクションでよく出てくるゾンビの一般的なイメージです。  そういったSF作品でのゾンビは屍を動かしているのはウイルスだからゾンビその…

全文を読む

【ポール・ワイスの思考実験】ヒヨコを粉砕すると何が失われるのか

 無垢な瞳でこちらを見つめピヨピヨと鳴く可愛いヒヨコをミキサーにかけて粉砕するのを目の前にすれば「なんて可哀想なことをするんだ」と大抵の人は感じるでしょう。その可哀想だという感情はなぜ湧くのでしょうか。  ミキサーにかけ…

全文を読む

【スワンプマン(沼男)】細胞の入れ替わりと切り落とされた爪の自己同一性問題

 アイデンティティって何なんでしょうか。日本語にすると「同一性」という言葉になります。哲学や心理学などが好きな方は「自己同一性」という言葉を使ったり聞いたりする事も多いかと思います。この場合は「セルフアイデンティティ(s…

全文を読む