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【量より質の読書法】読書が苦手でも本が読めるようになる7つのステップ

 本を読むのは好きですか?おそらくこの記事に来ていただいた方の多くは本を読むのが嫌いなわけではないと思うんです。そう、苦手なんですよね。

 どうも読むのが遅い。1冊読み切る前に飽きちゃう。そもそも読みたい本が見つからない。などなど色々と理由はあるものの可能ならば継続して読書ができるようになりたい

 っていうか実のところ私自身がそうだったんです。本を読むのが好きなんですが、どうも上手に読めない飽きちゃう継続しない

 そんな私が今では漫画を除いて200冊以上の本を持っています(正確に数えたことがないので正直わからん)。めっちゃ本を読んでるように思われるかもしれませんが、コツコツ読んで10年以上かかってます(笑)

 10年かけた本の量にしては少ない?それとも多い?そんなことは私にとってどうでも良いこと。大切なのは量より質です。本を読むのが得意とは言いませんが今では読書に対する苦手意識は全くありません

 そんな私が読書に対する苦手意識を克服した方法7段階のステップに分けて紹介します。昔の私と同じような悩みをお持ちの方に共有できれば幸いです。

 記事タイトルに【量より質の読書法】と書きましたがその理由は目次を読んでいただくだけでもわかって頂けるかもしれません。


ステップ0:就寝前の10分間が読書のチャンス

 読書をするときの最大の壁。それは読書をする時間通勤通学の電車では眠いし、家に帰ってからでは疲れ果てて読書なんて……。それに家事育児飲み会遊びにだって行きたい。

 そんなあなたにオススメの読書時間が就寝前の10分間!ご飯も食べて、お風呂も入ってちょっと晩酌もして、お友達とのLINEや電話も終わってさぁ寝ようというその瞬間がチャンスです!

 寝る前は寝ること意外に何もすることがない状態です。やりたいこと、やらなければならないことは済ましたその状態就寝前であることが多いでしょう。大事な睡眠時間を10分も削るなんてと思う前にちょっと待ってください。

 ああん?10分?ダイエットや筋トレじゃあるまいし……と思ったそこのあなた。10分間の読書を侮るなかれ

 日本人は1分間に平均しておよそ400〜600字の文字を読めるのだそうです。「速初速度ハカルくん」というwebサービスで測ったところ私は1分間に61文字でした。遅っ!(笑)

 私ほど遅くなくても1分間に200文字読めたとして、10分間に読める文字数は単純計算で2000文字。文庫本の1ページあたりの文字数はおよそ600文字程度ですので、ゆっくり読んでも10分間で3ページくらい読める計算になります。

 短い小説なら200ページほどなので、その文字数は1万2000文字1日10分(2000字)読むのであれば60日で1冊読めます。

 1冊読むのに二ヶ月かかるのは長いと思いますか?短いと思いますか?もしこれを1年続けると年間6冊の本を読むことになります。

 本が苦手で本を読まない方にとって、年間6冊の本を読むということがどれほど凄いことなのか。わかりますよね。

 いまこの記事にたどり着いた経緯がどうあれ今この時間もあなたにとって自由時間である可能性が非常に高いという事実!この時間を読書に費やせたという事実!私はその貴重なお時間をいただいておるという自覚を持って読書をちょっとでも好きになってもらえるような内容を心掛けていますのでどうかお付き合いください。


ステップ1:読む本を選ぶ

 まずは読みたい本を探すところからです。とは言え読書が苦手なのだから何を読めばいいのかがまずわからない。そりゃそうです。

 本には大きく分けて「小説」と「実用書(ビジネス書)」と「専門書」があります。まずはこのうちで自分はどの本が読んでみたいのか。

 もう読みやい本がある、ないしはもう読む本は決まっていると言う場合はこの項目は読み飛ばして頂いて次の項目へ行きましょう。


・ドラマや漫画が好きなら小説

 「小説」はいわゆるストーリーのある本ですね。昨今のテレビでも紹介されやすい村上春樹や文学の定番として名の挙がる夏目漱石や太宰治などが書くような物語のある本です。

 小説が読んでみたいなら単純に”話題になっている小説”や”有名な小説”を取りえあず買ってみましょう。

 本をあまり読まない方が自分で面白い本を探すのはなかなか難しいので、とりあえずはみんなが面白いと言っている本を買ってみるのがベターな選択です。本屋さんで平積みされていたり、オススメのポップがついている本からスタートです。


・知識や教養を身につけたいなら実用書

 「実用書」にはビジネス書も含まれます。小説がなんだか苦手と言う方は「実用書」から読み始めてみるのも良い選択だと思います。

 一般的に暮らしに役立つ知識や教養が書かれている本で、文体も易しく噛み砕いた内容になっていることが多いので読んでいて身についている感を感じられます。

 小説について教養を深めようとすると特定の小説家の本を何冊も読まなければいけませんし、文学を語ろうとすればその時代の小説を網羅しなければなりません。

 しかし「実用書」であればそれ一冊だけでもある程度生活に関わる雑学を手に入れられますし、簡単な会話の話題を手に入れることもできます。

 ちょっとした豆知識雑学を身につけたいならそれらしいタイトルの本はたくさんあるので本屋さんで適当に選んで買ってみましょう。


・特定の専門知識を身につけたいなら「専門書(の入門書)」

  「専門書」はその名の通り特定の分野の専門知識が詰め込まれた本です。実用書に比べて文体が少し堅苦しく難しい単語や言い回しも多いかもしれません。

 しかしそこで便利なのが「入門書」です。「〇〇入門」や「わかりやすい○○」なんてタイトルで本屋さんに並んでいるあの本です。

 入門書は実用書の文体に近く読みやすいながらも特定の分野について丸々一冊書かれているので読み終わる頃にはある程度網羅的な知識が身につきます。

 私のブログは主に哲学や科学を紹介する記事が多いですが、これらの内容も入門書に十分に書いているレベルです。

 いきなり難しい本を読み始めてしまうとそれこそ途中で挫折します。その入門書を何冊か読んでみて、その中でもとくに専門的な知識をつけたい物事詳しく知りたい内容があればちょっと難しめの本に手を出してみましょう。

 まずは読みやすく理解しやすい本から手に取ることが大事です


ステップ2:同じような本を同時に何冊か買う

 本を読んでみようかなと思った時、とりあえず1冊だけ買ってませんか?それはいけません。どうせ買うなら3冊くらい一気に買うのをオススメします。しかも同ジャンルの同じような内容の本をです。

 推理小説なら別の作家の推理物を数冊哲学の入門書なら別の著者の入門書を数冊

 理由としては「ステップ6:ちょっと読んで面白くなければすぐに別の本に変える」で詳しくお話ししますが、ひとつの大きな理由が本を読むのが苦手な人は途中で本を読むのをやめたらそこまで、次の本を買わないからです。

 この記事にたどり着いた方はおそらく「本を読んでみようかな」と何度も思ったことがある方が多いのではないでしょうか。

 本屋へ行ってみて、なんとなく本を探し、とりあえず買ってみると言う行動を”何度も”していませんか?挙げ句の果てに本屋へ行ったり本を探すのすら面倒臭くなって余計に読書離れを引き起こしかねません。

 「なんか本を読んでみようかな」と思った時に、「そう言えばまだ読んでない本があった」と手に取れる気軽さがめちゃくちゃ大事だと思うのです。


ステップ3:目次を見て気になる所から読む

 読書が苦手と言う方にはなぜか1ページ目から丁寧に読もうとする傾向があります。

 逆に読書が好きで得意と言う方は、結構内容を読み飛ばしています。これは多くの本を読むことで内容の重複している部分を読み飛ばすことができると言うこともあるのですが、何より”自分の興味にある部分しか読まない”と言う点で読書に対する精神面でのハードルがめちゃくちゃ低いです。

 1ページ目から丁寧に読むことは悪いことではないのですが、興味のない部分が長く続くのは苦痛です。その苦痛がそのまま読書に対する苦痛になっていては本末転倒ではないですか。

 面白そうな部分興味のある部分から読み始めればその苦痛は軽減されるはずです。そうすれば自然に本を楽しむことができます。そして、その中でわからないことや興味のある部分他の章や節に書かれている場合が多いので、ページを遡ったり逆に大きく読み飛ばして結論を先に見ると言うことも可能です。

 そうしているうちにあら不思議、本を1冊丸々いつの間にか読んでいたなんてことも起こります。


ステップ4:結論(結末/犯人)を先に読む

 これは小説好きの人にとってはタブーかもしれませんが、ミステリー小説なら犯人を先に見ちゃう恋愛小説なら主人公たちがどうなったのかを先に見ちゃう。と言うのはすっごくオススメの読み方なんです。

 映画化やアニメ化など映像化されている作品ですでに鑑賞済み原作本を読むことって比較的簡単ですよね。それは結末やあらすじを知っているからです。

 結末をドキドキ楽しみたい、犯人を推理しながら読みたいなんて人はそもそも読書好きです。多くの本を読んできた方は文章の基本構造がわかっているため犯人や結末を知らなくても叙述トリックや推理を楽しみながら読み進められます。

 しかし読書に慣れていない方はそもそも何を推理すればいいのかどこに感情移入すればいいのかがわからないという場合が多いです。ですので、まずあらすじを把握してから結末を先に読むことで、「お!真犯人がここで登場した!」「ふふふ、、、犯人め、こんな事言ってやがる」と楽しむことができるようになります。

 あらすじ背表紙に書かれているので本屋さんで本を探すときにも便利ですよね。なんだったら少しパラパラっとめくってあらすじ結末を見てから”面白そうなら買う”なんてのもアリだと思います。(ていうか読書好きでもそういう人は結構多い。)

 犯人は見ちゃだめとか結末のどんでん返しを楽しもうとかは読書好き同士の話であって、それが絶対に正しい読み方だというわけではないのです。

 実用書専門書はその辺り親切というか、ほとんどの場合が結果結論導入部分(目次では「はじめに」とかいう部分)で語られます。基本的にそういう文章構造になっているのが実用書専門書です。


ステップ5:難しい文章や言葉はとりあえず飛ばして読む

 難しい文章や言葉は無視!読み飛ばし!これも読書にとって非常に重要。本を読むとき、一文一文一文字一文字理解しながら読もうとしていませんか?それは非常にナンセンスです。

 ここまでこの記事を読んでくれているあなた。ここまでの文章をどのように読んでいましたでしょう?

 興味ない部分何言ってんだこいつって部分は読み飛ばしましたよね。その読み方は読書の時も同じです。「ステップ3:目次を見て気になる所から読む」でもお話ししたように興味のない部分は読み飛ばしてOKです。

 さらに、理解できない難解な部分は無理に理解しようとしないことが重要です。2回読み直して理解できないもんは3回読んでも理解できません。なぜならばその文章自体が”基礎知識”を必要としている場合があるからです。

 とくに実用書専門書はときおり基礎知識を身につけていることを前提にして語りかけてくることがあります。読書が苦手でこれから本を読もうとしている方にとってはそもそもその基礎知識が足りていない場合があります。

 そうなるとその文章を何度読んでもわけわからんとなってしまい。読書をストップしてしまうことに繋がりかねません。

 ですので、「今の自分ではまだわからんのだな」程度に心に留めておいて理解度は無視して読み進めてしまいましょう。そうすると、後の文や章で先ほど理解できなかった部分が別の言い回しで表現されていたり読み進めた先の知識が補完してくれることで結果的に理解度が深まることが多々あります。

 今この文章がわからないからこの先の文章もわからないと考えるのは早計です。


ステップ6:面白くなければすぐ別の本に変える

 最近はYoutubeやテレビなどで面白く楽しく数学や理科を教えてくれる人がたくさんいて「学生時代にこんな先生が授業をしてくれたらもっと勉強が楽しかったのに」と思ったことはありませんか?

 学校の先生とYouTuberが語ろうとしていることは全く同じなのに、その口調や説明の仕方で面白さや理解度は恐ろしいくらいに変わります。それは読書も同じです。

 いくら結論や結末が面白そうでも読んでいるとどうも文体が自分に合わないことって多々あります。わからないとこは読み飛ばせって言ったって、ほとんどが意味不明で読み飛ばしまくりってこともあります。

 実用書や専門書で自分の知りたい内容がなかなか語られなかったり、文体や言い回しが難解で読みにくい。そんな時は思い切って別の本に即チェンジです。

 このときに大切になるのが「ステップ2:同じような本を同時に何冊か買う」ですね。読書欲のあるうちに即チェンジすることで読書欲の熱が冷める前に本を手に取ることができます。

 手元に次の本がないとまた本屋へ行って、「この本は大丈夫かな〜」「この本なら読めるかな〜」と要らぬ悩みで時間がとられてしまいます。そうしているうちに「やっぱり自分は本を読むのが苦手なんだなぁ」と苦手意識ばかりが強くなっていく……。それは非常にもったいない。

 同じジャンルの実用書や専門書そして小説を複数持っておくことで自分で先生を変えるのです。せっかく自分が興味を持っているジャンルな訳ですから興味や好奇心のポテンシャルはあるはずなんです。

 自分の興味や好奇心を引き出してくれる本は今手に持っている本ではないのもしれません。であれば、即チェンジ最良の選択

 そして、即チェンジ何度繰り返しても良いのです。なかなか最良の先生に出会えないと感じるかもしれませんが、3冊……5冊……と同ジャンルの本を少しでも読んでいると、これまたあら不思議いつの間にか難しかったはずの内容が理解できるようになっているのですよ!

 最初に手に取って即チェンジしたはずの本をもう一度読み返してみるとなんとスラスラ読めることか。詰まるところ、複数の本を跨いで読むと少しずつ内容を理解していくことができているのです。


ステップ7:本は捨てない、売らない

 断捨離って一時期流行ってましたね。この本はもう読まないから捨てちゃおうってのは断捨離の最初のステップなのかもしれませんが、読書に対する苦手意識を軽減するにはあまりオススメしません

 理由としては「ステップ6:ちょっと読んで面白くなければすぐに別の本に変える」でお話ししたように取っ替え引っ替え本を変えるときに便利だからです。そして、最初は難解だと思っていた本がいつの間にか読めるようになっていることに気付くためにも重要です。

 このステップ7まで来ると同ジャンルの本を数冊はお持ちになっている状態だと思います。ちょっとした本棚も欲しくなりますね。その本たちをぜひ本棚に飾ってあげてください。

 そしてその本棚はあなたの脳の一部だと思ってください。本の内容を詳しく覚えている必要は全くありません。その知識が必要になったときに必要な本が本棚にあり「確かこの本に何か書いてあったな……」ともう一度手に取るはずです。

 私たちは普段スマートフォンを持ち歩いていることが多いのでわからないこと忘れてしまったことはスマホでさくっと簡単に調べますよね。その要領で本棚に手を伸ばしてみると以前は読み飛ばしていた部分に興味を持ったり、その著者の別の本を読んでみたくなったりもします。

 本が邪魔になるのなんてせいぜい50冊を超えてからですよ。小さな本棚でも50冊程度は入りますから、その本棚に入り切らなくなってから本の断捨離を考えるのも遅くはありません。その段階になれば自分にとってどの本が必要で、どの本が不必要なのかは自然とわかるはずです。


おまけ:1冊読むのに1年かかったっていい、量より質が大事。

 本を読む速度や頻度は人それぞれですし、ジャンルやページ数はそれこそ本の数だけあるわけですから1冊読むのに6ヶ月もかかったとか自分は読む速度が遅いだとか誰かと比べるなんてナンセンス極まりないです。

 私なんて本読むの好きなくせに1分間に60文字しか読めてませんからね(笑)

 毎日10分読書をすれば短い小説であれば単純計算で年間6冊の本を読むことができるとお話ししました。とはいえ毎日365日絶対に10分間本を読むなんて無理がありますよね。今日は本を読む気分じゃないなんて日ももちろんあるでしょう。

 でも、面白い本に出会えれば10分と言わず20分30分と読むようになりますし読む速度も上がります。そうすれば多少本を読まない日があったとしても本を読む習慣さえやめなければ1冊なんてあっという間です。

 そのあっという間が1ヶ月だろうが1年だろうがいいんですよ。本を読み終わったときの充足感が何よりも大切なんです。

 私は1冊の本を読むのに3ヶ月以上かけることもありますし、逆に3日で読み終わることもあります。3ヶ月かかるものはその本を読んでいる間に同ジャンルですでに読んだことのある本を複数読み返したりすることもあるのでかなりじっくり読んでいますね。

 3日で読み終わる本などはすでに自分にとって既知である内容であることが多くその著者の意見や視点が知りたいため大部分を読み飛ばします。そしてまた別の本を読むときにいつかその本を開くのです。

 極端な話、辞書を丸々全部読むなんてことはほとんどの人はしないわけですが、私にとってほとんどの本は辞書的な役割なんです。それと同時に自分の脳の一部として記憶や知識を本棚に預けているという感覚です。それは小説に対してもです

 だから1冊読み終わるのに1年だろうが3年だろうがかかったって構わないし、買ったけどまだ読んでない本があっても気にしない。

 以上、私が実践した量より質の読書法でした。

追伸:ていうかこの記事の文字数も7,500字弱ありますからね。小説の短編集なら3話分くらいありますよ(笑)


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