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【実体験】本当にあった「学校の怪談」の真相とは

 全国津々浦々、どこの学校にも「学校の怪談」と言われる怖い話がありますね。トイレの花子さん動く人体模型なんかは有名どころですが、様々な学校特有の「学校の怪談」もあるかと思います。私の通っていた小学校にも特有の怪談話がありました。そしてその怪談を私自身が体験したのです!

 私の通っていた学校の怪談とは。そしてその真相とは……。

目次
ーB棟3階の怪談塾の帰り道怪談の真相とは

B棟3階の怪談

 私の通っていた小学校は校舎が3棟あり、それぞれは「コの字型」に建てられて渡り廊下で繋がっているという造りをしていました。

 3棟のうちB棟と呼ばれる真ん中の建物は3階建になっており、2階までは普通に教室として使われていたのですが、3階は普段全く使われておらず運動会の道具や使われていない机などが置かれた倉庫のような場所になっていました。普段は立ち入り禁止で私たち生徒が4階に上がることは基本的に禁じられていました。

 委員会の用事や荷物を取りに行くといったときに立ち入るのですが、普段使われていないため少しカビ臭く電気もつけていないので昼間でも薄暗い不気味な場所です。そんな場所ですから怖いもの好きな小学生にとっては格好の”怪談スポット”でした。

 このB棟3階を舞台とした怪談は、夜になると真っ暗な校舎の中でB棟4階の教室の電気だけが明々とついており幽霊達が授業をしていると言うものです。

 小学校によくありがちな怪談ですよね。ただ、この怪談は「トイレの花子さん」や「動く人体模型」のように噂話の範囲を越えていて目撃情報がたくさんありました。

 嘘か誠か、「僕も見た」「私も見た」という生徒達が複数人おり単なる怪談話と言うよりも自分も経験するかもしれない身近な怖い話としてリアルな怪談だったのです。そんな身近な怪談を私も「見てみたいなぁ」と思っていました。


塾の帰り道

 ある日、小学3年生くらいの頃だったと思います。冬の日の19時頃、塾の帰りで自転車に乗っていた私は「あ、そうだ学校に行ってB棟4階を見てみよう」と思いつきの興味本位でいつもより少し遠回りをして小学校に寄り道することにしました。

 季節は冬、時間は19時頃で街灯も少ない地域だったため当然辺りは真っ暗です。自転車で意気揚々と小学校に向かう私は湧き上がる冒険心と好奇心でちょっと興奮していたと思います。ただ、小学校に近づくにつれ「本当に見てしまったらどうしよう」という不安が大きくなっていきました。

 ほどなく、小学校に近づくとやはり全ての教室の電気は消えており、A棟一回にある職員室の明かりだけがついていました。

 小学校の前に到着した私は学校の中を覗き込みましたが、肝心のB棟が校門からだと見えません。しかし、なんと校門が半分開いていたのです。

 私は何かに招かれるように校門の前に自転車を止め、職員室の先生に見つからないように学校の中へと忍び込みました。先生に見つからないようにというドキドキなのか、怪談を見てやろうと言う好奇心からなのか、その時の妙な興奮を今でも覚えています。

 真っ暗な学校というのはただでさえ怖いものですが、もう後には引けません。体育館前の中腹あたりまで進むとB棟が見えてきました。はやる気持ちを抑えてそっと校舎を覗くと……なんと、B棟3階の教室の電気が付いているではありませんか。しかも、その教室では黒板の前に見たことのない先生の影が立ち、生徒達が何人も授業を受けています

 私は「み、見てしまった!」と急いで校門に戻り、自転車をぶっ飛ばして家に帰りました。これを誰かに話していいんだろうか、見てしまったら呪われるんじゃないだろうかと恐怖に震える私はとりあえず母親にだけは話さないと怖くて怖くてしかたがありません。

 そんな私が帰宅すると、家は真っ暗で母親もいません。3つ離れた弟すらおらず恐怖と孤独に押しつぶされそうだった私はテレビを大音量で付けていた記憶があります。

 しばらくすると母親が弟を連れて帰宅し、ほっと安心はしたものの、起こった事実を話すタイミングを完全に見失ってしまった私はしばらく眠れない夜を過ごすことになりました……。


怪談の真相とは

 私の身に起こった怪談を誰にも話せないまま数日を過ごした私は、多少恐怖心も薄らいだこともあって満を持して母親に事の顛末を話しました

 もしかしたら半泣きだったかもしれませんね。必死になって喋る私の話を聴き終わった母は、こともあろうに大爆笑。な、なんで笑うんだ!呪われるかもしれないのに!自分の息子を助けようという気はないのか!と不安な顔をしている私に母が一言。

「それたぶん私やで(笑)」

 なんだって!?はぐらかさないでよ!母が幽霊の正体?どういうこと?とプチパチックになった私が事の真相を聞くと、なんのことはないPTA(保護者会)の会議が行われていただけなのでした。そういえば家に帰っても母親と弟がいませんでしたね。まだ幼稚園児だった弟を連れてPTAの会議に行っていただけなのでした。

 当時の小学生の間で目撃情報が相次いでいましたが”本当に見た”生徒達はけっこうたくさんいたんでしょうね。私もその一人になったわけです(笑)

 その後、学年が上がるに連れてその怪談話のことをあまり聞く事がなくなりました。いまでもこの怪談話は受け継がれているんでしょうかね。
 何番目のトイレが云々とか、何番目の蛇口が云々といった怪談話は結構たくさんありまして、母校が同じだという10歳くらい年下の人に「何番目の蛇口って呪われてたよな」って話をしたらその人もその噂話を知っていました

 こういった怪談話や都市伝説ってミーム論者からするととても興味深い現象なんですよね。どこからともなく発生した噂話が何年も何年も受け継がれている。学校の怪談まさにミームなのですよ。


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