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鬼の居ぬ間に踊らにゃ損々

2024.06
[SIZE] 397mmx306mm(額含)
[MATERIAL] Ballpoint pen , Silver leaf

人は己の中に鬼を飼う。欲望を抑え込み、自身を律し、己を監視するもう一人の自分が内側にある。その鬼はいつも自分自身を恫喝し、己に厳しくあれと一挙手一投足に口出しする。

そんな鬼の振る舞いに苛立ち、他の誰かが自由気ままに振る舞うのを見て妬み羨むこともあるだろう。この沸々と湧いてくる一種の負の感情は誰に向けられることもなく、どこへ発散することも出来ず、ただひたすらに悶々としたまま生きている。

何かのきっかけで己の中の鬼を押さえ込むことのできる機会があるのなら、その角を隠して踊り出してみるのもええじゃないか。

鬼の掌の上で踊らされるくらいなら、地に足つけて踊らにゃ損々。次第に鬼も踊り出す。