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手の鳴るほうへ

2020.07
[SIZE] 398mm×309mm
[MATERIAL] Ballpoint pen , Silver leaf

人々は何かに導かれることを望み、また同時にそれを拒絶する。未来は自分自信で切り開くものなのか、はたまた誰かや何かに決められてしまうものなのか。それらは俯瞰して見ればそのどちらとも捉えることができる。人々を導くのは社会構造が作り出すルールや暗黙の了解であり、その社会を構成するのは亜全体性を持つ小規模な集団で果ては個人なのだ。全体が部分を支配的に振舞う一方で部分は全体に対して多大な影響を与えている。それは私たち一人一人は導かれる者でありながら導き手にもなり得ると言うことだ。導かれているうちは盲目的にガムシャラにでもそこに向かい続けてみるのも悪くない。何かにたどり着いたとき、今度は自分自身が誰かを導く側となっているかもしれない。鬼さんこちら、手の鳴るほうへ。

——–制作メイキング動画——–

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面白きこともなき世をおもしろく

2020.04
[SIZE] 209mm×151mm
[MATERIAL] Ballpoint pen

人々はミーム表現型として何かを生み出しながら生きています。それらひとつひとつの持つ影響力は極めて小さなものかもしれません。しかし、そうした小さなミーム表現型が世の中を動かす力となると私は信じています。私一人、あなた一人の持っているヒトカケラの表現型は人類文化という大きなパズルを作り上げるための大切な表現型なのです。

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キラコのおてて

キラコのおてて(右)

2015.05
[SIZE] 178mm×128mm×148mm
[MATERIAL] Ballpoint pen,Cray

キラコのおてて(左)

目は口ほどにものを言うといいますが、私個人としては”手”が更にものを言う気がするのです。私の描く手はそういった考えからかなり誇張した表現になっています。”手”の持つ魅力を描くだけでな立体的に見て欲しいと言う想いから、本当にそのまま立体化した作品です。絵の中から飛び出してきたような「キラコのおてて」。

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アマビエ

2020.04
[SIZE] 256mm×169mm
[MATERIAL] Ballpoint pen

2020年新型コロナ(COVID-19)感染拡大の一刻も早い事態の収束を願っています。そんな中、ミームの海から突如として現れて人々を楽しませ勇気付けてくれているアマビエ様。
「アマビエ」は江戸後期に瓦版で紹介された妖怪で、豊凶と厄災を伝え自身を描き写すことで除災すると言われています。
そんなアマビエに願いを込めて、様々な人が多種多様な解釈でアマビエを描いたり作ったり表現することでネットミーム化しました。江戸時代に描かれた空想の妖怪が科学文明の発達した令和時代に大量に描かれたことを根拠に、200年後の人々が「アマビエは実在したかもしれない」とか言い出したら面白いですよね。

以下のブログにてアマビエについて考察した記事を書いています。
SNSで話題の妖怪「アマビエ」とは

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心拍

2018.01
[SIZE] 454mm×382mm
[MATERIAL] Ballpoint pen

盆栽の”真柏(しんぱく)”をモチーフにした作品。盆栽における真柏は枯れた幹(舎利)と枯れた枝(神)が特徴的で、まだ生きた状態の幹や枝葉とのコントラストがとても美しいものです。枯れてしまった部分に美的感覚を抱くというのは暗にヒトの生死感を強く刺激するものと思います。生きていることの素晴らしさ、そして死んでも尚その美しさは失われず生を引き立てる。胸に鼓動する「心拍」と盆栽「真柏」を重ねた作品です。

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芒に月

2019.01
[SIZE] 530mm×454mm
[MATERIAL] Ballpoint pen,Silver leaf

作品部分抜粋

花札の「芒に月」をモチーフにした作品。近代的な花札の元祖となる絵札は当初手描きであったが、花札の庶民化による量産化と印刷技術(手刷り)の限界により「芒に月」の図案は極端に形骸化されました。当作品は単純な図形の組み合わせによって構成していますが、花札のミームを持つ人にとってこの図形の組み合わせはススキの野原と夜空の月に補完されることと考えられます。時間の経過とともに形骸化するミームと、逆説的にミームによる情報の補完について考察した作品です。

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種と個についての考察

種と個についての考察Ⅱ


2014.12
[SIZE] 450mm×500mm
[MATERIAL] Ballpoint pen,Origami

種と個についての考察Ⅳ

各個体の持つミームは一見同じように見えてその中身は多少なり異なっています。他者から見れば表現型としては集団を形成するもののその集団に属する者たちはやはりあくまでも個体でであるのです。「種と個についての考察」は、人々がそれぞれに持つクオリアと集団のホロン構造を考察する作品群です。

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蝸牛

2016.04
[SIZE] 280mm×234mm
[MATERIAL] Ballpoint pen

柳田国男著「蝸牛考」から着想した作品。「マイマイ」「デデムシ」「ツブリ」など様々る全国各地の「カタツムリ」の呼び方を収集し、方言がどのように伝播し変化するのかを研究した著書。ミーム論において非常に参考となる隠れた名著。カタツムリの呼び方の分布が波紋状に広がっていくことから「方言周圏論」が提唱されている。

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零れ落ちたモノが何だったのか

2015.06
[SIZE] 680mmx600mm
[MATERIAL] Ballpoint pen

何かを失った後にそれが本当は大事なものだったのだと気がつく。よくそのように言われますが、時に何か大事なものを失った気がするのにそれが何だったのか分からないことってありませんか。何だったのかを忘てしまう程ならばそれほど重要なものではなかったのだろうけれど、妙に心に引っかかりモヤモヤする気持ちに後ろ髪を引かれちゃう。複数ある腕を組み替えて見ることで様々な意味と表情に変化します。「哲学的ゾンビ」をテーマとした「キラコシリーズ」の作品です。

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Meme Block

2016.12
[SIZE] 455mm×529mm
[MATERIAL] Ballpoint pen

集団にはその集団にのみ共有される話題や情報がある。裏を返せば特定のミームを共有している人々はそのミームによって集団を形成することができる。そうした集団を人々は自在に飛び回り生きて生きている。生活環境の中で家族単位や友人単位、職場単位、サークル単位など様々なミームグループに属しながら生きているヒトという生物は、他の動物のもつ社会性や群(むれ)とはやはり一線を画す社会性を持っているのである。